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【 不思議のトンネル】

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 [物語] あゆ


【前章】 

 
「きっとまた会えるよね・・・!」
「きっと・・・!」
 
 


【1 】

 
なんだろう・・・?最近毎晩おなじ夢を見る・・・
大切な・・・忘れたくない、けれど忘れてしまったなにか・・・

とたんにひどい頭痛がおきた!いつもこうだ思い出しそうにな
ると頭痛がおきる・・・なんなんだろう今日は引越しの日だとゆうのに・・・

「千尋〜!ほらみろ!覚えてるか〜?ここらへんは全然変わってないな〜!?」
「う〜ん・・・」

「ちょっと千尋!しゃんとしなさい!今日は忙しいんだからね!」
「は〜い・・・」千尋は車内でさも気のない返事をした。

「あれ・・・?」
「ありゃ〜ひとつ道を前にきちゃったんだな」
「ここの森をいけばいけるかも!ねえいってみようよ!
「でも・・・」
「ねっちょっとだけ」
「本当にすこしよ?」
(また始まった・・・)千尋は半ばあきらめた様子でそのやりとりを見ていた。
 


【2】

 
(ん・・・?前にもこんなことがなかったけ?)

がたがたがたごとががががが!!!!!
「きゃあああああああああ!!!!」
「あなたっ!!いいかげんにして!!!」
「そうだよおおおおお!!きゃああああ!!!お父さん!!」

(あっ)千尋は森のなかになにかたっているものをみた

キキキーーーーーー!!!!
「あ・・・トンネルだ・・・」
「ねえ、はいってみようよ」
ドクン・・ドクン・ドッドッドッドッドッドッドッドッ
「あっ、千尋!」

知らぬ間に千尋は駆け出していた。
会いたい(なにに?)会いたい!(誰に?)自問しながら
千尋は走った。

(千尋・・・)ハク?(ハク?誰?)
(せ〜ん!!)りん?

あと少し・・・!あと少しで何もかも・・・!
あっ・・・目の前に広がるのは、果てしなく 広い草原・・・
千尋はなれた足取りで歩き出した・・・
この坂をあがって・・この階段をのぼると・・・!
そこには大きな湯屋があった・・・
 


【3】

 
戻ってきた・・・
ふいに千尋の瞳から大粒の涙がこぼれおちた・・・。
なぜかはわからなかった・・・。

戻ってきたのだ・・私は・・・ズキン!
「あっ!!」急にとてつもない頭痛が千尋を襲った。
ふわっ・・・(?)急に頭痛がおさまった。
千尋は顔をあげた。

そこには15歳程の美少年が自分の頭に手をかざしていた。

「!?・・・大丈夫?千尋」
「どうして私の名前を知ってるの?」
「それは・・・」

『ハクー!!!どこだい!!?ハクー!!』
「湯婆婆だ!いいか?千尋、私が時間をかせぐからその間に逃げるんだ!
来た道を戻ればいい、もし、川を渡れなければどこかに隠れて私をまってて、いいね?」

『ハクー!!!』
「急いで!!!」
ドン!!背中をおされ千尋はいきおいよく走り出した。

(急がなきゃ!はやく!!)

不思議と怖くなかった。ただ、その謎の少年を信じて走った。
が・・・もう遅かった。すでに川は海となっていた。
だが千尋はなんだか安心していた。

(私はこうなることを望んでいた・・・)そう、千尋は確信した
とりあえず千尋は隠れた。とたんに恐怖が千尋を襲った。

ふわっ・・・
千尋ははっとして顔をあげた。そこには先程の少年が自分の肩を抱いていた。
 


【4】

 
「あ・・・」急にがくがくと体が震えてきた。
そんな千尋をハクは、ずっと抱きしめていた。

・・・・一体どれ程の時間をそうしていただろう。
千尋はある夢をみていた。あたたかくて・・・優しい・・・
過去の夢を・・・
千尋は目を覚ました。

「ハク・・・、ハク!」
「う・・・、千尋!?思い出したの!?」

「うん!」
「千尋!」

二人は抱き合い、キスした・・・
「千尋・・・、二人で戻ろう・・・!何もかも捨てる・・・!一緒に戻ろう!!」
「うん・・うん・・・!」
 


【5】

 
「いってきま〜す!!」
「千尋!朝ごはんは〜!?」
「いらな〜い!」
ハクとの再会から1週間が経とうとしていた。

「り〜ん!!」
「お〜せ・・んじゃなかった千尋〜!!」
千尋は複雑な気持ちでりんのもとへ走って行った・・・

キ〜ン、コ〜ン、カ〜ン、コ〜ン・・・
「エ〜、では朝のH・Rはここまで!」
「起立、礼、着席!」

「ねえ、千尋知ってる?
なんかね最近この中学でね、行方不明の人が3人もいるんだって!」

「え・・!?」
「まさか・・!?」
千尋とりんは顔を見合わせた。

『ハクーーーーーーーーー!!!!!』
「わっ・・!なに?二人して・・!?」

「ふ〜・・ん、なるほど・・で、その人の名前は?」
「えっとね〜、1年の木之下さん姉妹と、新井さん!」
「と、1年の佐々木と、最近千尋に言い寄ってる芳野!」
「・・・とにかく行ってみよう!あのトンネルへ!!」
 


【6】

 
トンネルへの道のりでハクはなんだか空恐ろしくなるような
静かで、威圧的な空気を放っていた・・・

「な・・・なんかハクが恐いよう・・・」
それは、きっと・・いや、絶対やきもちであろう・・・
りんは少しハクが憐れに感じた・・・

「ま、こうゆう時は話しかけない方が身のためだろ。」
「そういえばさ、あの時はホントびっくりしたよ。
私たちが戻ろうとしたら〔俺もつれってくれー--!!!〕だもんね〜」

「ああ・・・」
二人はその時のことを思い返していた・・・

「じゃあ行こうか・・・」
「うん・・・」
りん・・・もう一度でいいからあいたかったな・・・
<お〜い>

「ん?なんか聞こえなかった?ハク」
『おおおおおお〜〜〜〜〜〜〜いいいいいいい!!!!!』

「うわっっ!!りっりん!!?」
「俺もつれってけ?な?湯婆婆にも許してもらったから!!
3年前俺の夢話しただろ!?それがお前らの世界なんだ!!!
頼む!!!後生だああああ!!!」

「わ、わかった・・・」
「千尋、ついたよ・・・」
「うん・・・」
「おいっ、俺は!?」
 


【7】

 
そこにさびえたつのは少し古ぼけた大きな門だった・・・
・・・変わってない・・・あれから3年もの時が経つというのに・・・
誰からともなく進みだした・・・
トンネルを抜けるとそこには見慣れた草原があった・・・
そのまま3人はゆっくりと、そしてだんだん早足であの場所へ向かった・・・そこには・・・

「新井さん!!」千尋は駆け出した
「萩野さん!どうしてここに!?」

「実は私もここで働いていたの・・・」
「永塚さんも!?」(りんのこと)

「おうっ」
「それに・・琥珀川先輩も・・・」
と、新井泉(あらい、いずみ)は頬を赤らめた

「じつは私たち、ここで働いていたことがあるの・・・」
「私たち、全員いまここで働いているの・・・」
とたんに泉は泣き出した。ハクにすがって
「っっっっつ!!!」
『あ〜〜〜〜!!!千尋ジャン!!!こんなとこであうなんて
もしかしてこれって運命?やっぱり俺たちは出逢うべくしてであった恋人おおおお〜〜!?』

「なっ、ちょっとなれなれしく呼ばないでよ!!!」
「あっあんたら誰?」
「私の名は琥珀川ハク、千尋の許婚だ!」
(いよっしゃ言ったあ!!!よくやった!ハク!!)と、心のなかでりんはハクを見直した。
 


【8】

 
『しん〜!!らい〜〜!!どこだい!?』
「あっ、湯婆場様だわ!!しん君!!早く行きましょう!!」
「あっ千尋ちなみに俺、芳野 真一で真だから!!」
『しん〜〜〜!!!』真は走り去って行った。
・・・・・・
「ねえ、ハクさっきね許婚って言ってくれたこと、すごく嬉しかったよ・・・」
千尋は小声でそっと言った。
「でもさ、他の3人をどうやって見つけるんだ?」
「「う〜ん」」(2人声をそろえて)
「とりあえず今日はもう帰ろう、家の人が心配するだろう?」

「うん・・・」
もちろんハクやりんには、親はいないが保護者の神が門限を
決めてしまったため(6時)いま5時半なので帰らなくては
ならなかった・・・

湯屋の従業員専用の部屋――――
「千尋なんて―――消えちゃえばいいんだ・・・
そうすれば・・琥珀川先輩も私にふりむいてくれる・・・」
 


【9】

 
千尋は自分の部屋でうなだれていた。
どうすればいいんだろう・・・。そのことばかり考えていた。
それに・・新井さん、きっとハクのこと・・・
「千尋〜!!ご飯よ〜!」
「いらな〜い・・・」
今はまったく食欲などなかった。

「どうしたんだ?千尋・・・」         、、
「きっと疲れたんじゃない?」余談だが実は千尋はあの出来事の
後に一度引越しをしている。
「それか・・・ふふっ」と、母は意味ありげに笑った。
「な・・なに?なんなんだ?」
「知りたい?」
父は無言でうなずいた。
「あの子ね、彼氏ができたみたいなの」
「・・・!」
「すごぅくかっこいいこよ。私、千尋がうらやましくなっちゃう
わ〜」
と、母はため息をついた。
「ん?あなたっきいてます?」
その時、父は放心状態だった・・
(千尋に彼氏・・・はは・・ははははは・・・)
それほどまでに娘を溺愛していたのだった・・・
 


【10】

 
次の日
「千尋っ、千尋〜!・・・ごめんなさいね、あの子ったら
ささ、あがってあがって」
「いえ、私は・・・」
「いいのよ、遠慮しないでどうぞ どうぞ」
「ハア・・・では失礼します・・・」

「うう〜〜・・・」
誰かの話声が聞こえる・・・ そろそろ起きないと・・・
のそのそと千尋は起き上がり、今まさに階段を下りようとした
瞬間だった!
「千尋!あんたの彼氏!!」
ズダダダダダダダダ〜〜〜〜〜〜ン!!!!
「あっあのっ・・そんなんじゃないんです!」
「なっ・・お母さん!!・・・ってあれ?ハク?」
{・・・・・・・・――――}
「っっ・・・きゃーーーーーーーーー!!!!」
ドタドタ・・バタン!
――――10分後・・・
「いってきます・・・」
「はい!いってらっしゃい!」母はなにやら満足げだ。

「ごめんなさい・・・」しゅんとして千尋は言った。
「いや、いいよ」千尋のこんな所までとても愛らしく、かわいく
見えるのはなぜだろう。ハクは自問した。
(愛じゃよ!愛!)ふと、釜爺の言葉を思い出した
・・・そうかもしれない・・・
「ハク?・・・怒ってる?」と、不安げに千尋は問うた。
「・・・」
「ひゃっ・・!?」
ハクは思わず千尋を抱きしめていた。
―――――私が守りたい・・・――――――
ハクは そう、強く思うのだった・・・
 


【11】

 
「ど・・・どうしたの?ハク・・?」
「千尋、誰かが私たちのまわりに間者(スパイ)を放った
いいか?なにがあっても私の手をはなすな」
「うん・・・」
ハクの瞳はいままでに見たことがないくらい険しかった。
ハクはこの間者を誰が放ったか理解していた。

「あ〜あ、千尋だけを狙ってたのに・・ちぇっ・・」
(戻りなさい)
そこで彼女は間者を消した。
 


【12】

 
その後、ハクは千尋と別れた後1人で考えをめぐらせていた。
‘あの少女を千尋に近ずけたくない”
(なぜ?) (わからぬのか?) (わからない・・)(それは・・)
―――――危険だから―――――――
心の中に誰かの声が響いた・・・
懐かしい・・・
(急げ!琥珀・・!!守るのだろう?あの娘を・・・  われら
はそなたを見守っている・・・)
「・・・当たり前だ!!」ハクは走り出した。
愛しき者を守るために・・・


(千尋!!)
「ふぇ?」
(今、ハクに呼ばれたような気がしたんだけどな・・・)
「どうしたの?萩野さん・・?」
「あ、ううん なんでもない!ごめんねこんな時間に・・・」
「いいのよ、気にしないで!」
千尋はハクと別れた後、湯屋に引き返したのだ。
・・・・今、それが最も危険なことだとも知らずに・・・
「あ・・あのね、新井さん・・・」
「なに?」
「あ・・新井さんは、ハクのこと好きなの・・・?」
「・・・・ふふっ・・・萩野さん、可愛い・・・
だけど・・・」
少女の瞳の色が変わった。その色は・・・

「っ!!!」


      「ごめんね、琥珀」
 


【13】

 
その瞬間、千尋の目の前の景色が変わった。

そして―――――
「誰?」
千尋は目の前にたっている女性を見つめた・・・


ピンポーン
「はい」
「あの、琥珀川ですが 千尋さんいらっしゃいますか?」
「千尋、今日は友達の家に泊まるって・・・」
「!!!」
「そうですか・・・ありがとうございます」
いったそばからハクは駆け出していた。
「あ・・あの?もしもし?」

『千尋ーーーーー!!!』


少女は女性へと変わっていった。

歳は17〜18程
美しい漆黒の長い髪
整った顔立ち
白い肌
しなやかな身体
巫女のような衣
すらりとのびた手足
そして・・・うすい緑色の瞳
どれをとってもため息が出るほど神秘的な美しさを放っていた。
「あの、どちらさまですか?」
「わらわがわからぬのかぇ?」
「え!?あ・・・あの・・・」
「おお、すまぬこちらのほうが話しやすいのでな、
・・・・わかるか?」
「は・・・はい!なんとか!」
「ならばこちらで話させてもらうぞ」
「は・・・はい!!」
「元気の良い娘じゃの  わらわの名は紅葉じゃ」
 


【14】

 
「そなた、琥珀が人間ではないのを知っておるな?」
「は・・・はい、知ってます・・・」
「そうか、では言わせてもらう あやつには2度と会わないで
ほしい」
「え・・・?どうして・・・?」
『千尋〜〜〜〜!!!』
「ハ・・・ハク!!」
「千尋に、何をする!!姉上!!」
「あ・・・あねうえぇぇぇーーーーーー!!?」
「大きな声をだすな!わらわの耳がつぶれるであろう!」
「そんなことより!千尋になにを吹き込んだんです!?」
ハクは姉にすごんだ
 


【15】

 
その時、ふいに誰かの声が響いた。
「あ・・・」千尋は眼を疑った。


漆黒の髪
全体的に線の細い身体
昔の・・・水干のような衣服
神秘的な空気を漂わせている
整った顔立ち
切れ長の瞳
そして・・・その中に輝く緑の・・・
そう、それは誰かに似ていた。
いや、似すぎていた。
「その位にしときなよ、紅葉 それに、その言葉使い 千尋
ちゃんにわかりにくいんじゃない?」
「そうね、やめるわ」
言葉使いがころりと変わった。
「紅葉、お前・・・・  よッ琥珀久しぶり!」
(え 琥珀?誰?この人・・・)
「あ・・・兄上・・・」
(あそっか だからハクと紅葉さんに似てたり、ハクの名前知ってたんだ〜・・・て、えええええええええ〜〜〜〜〜!!!)

 


【16】

 
「はじめまして!  いや・・・久しぶり、と言うべきかな?
千尋ちゃん」
「あの・・・失礼ですけどどなたですか?」
「え〜!忘れちゃったんかい!?」
「当たり前でしょ!」すかさず紅葉のつっこみがはいる。
「そーだった そーだった
俺の名は楓、琥珀のお兄様です!ちなみに紅葉とは双子です!」
「なにしにこられたんですか?姉上、兄上・・・」
「んな恐い顔すんなって!今日は千尋ちゃんに用があって来たんだから」
「私に?」
「だから何しに・・・!」
「時が来たのよ・・・」ふいに紅葉が口を開く
その瞬間、千尋は閃光飲み込まれた。千尋をかばったハクも・・
「「今からあなた達が目にするのは・・・」」
2人の声が重なり・・・消える



     ダイジナ過去ノ記憶・・・
     忘却ノ流レニ鎮ンダ・・・イヤ・・・ワタシ
     タチガ鎮メタ・・・


   ――――――――過去ノ記憶――――――――

 


【17】

 
誰かの泣き声が聞こえる・・・・
千尋はそっと瞳を開ける。そこには・・・
彼女は一瞬自分の置かれた状況が理解できなかった。
なんと彼女は・・・・浮いていたのだ。
(え、なんでなんでなんでーーーーーー!!!!)
千尋は困惑しながら考えた。
(ハク!ハクはどこ!?)その時ふいに声がした。
〔大丈夫・・・心を落ち着けて・・・〕
(ハク!ハクは!?どこにいるの!?)
〔大丈夫よ・・・何もしていない・・・それより今は・・・
 下を見て・・・
 あなたは知らなくちゃならない・・・忘れていたあなたの
 記憶も・・・琥珀の記憶も・・・〕
(え・・・どういうこと?)
〔下を見て・・・・・〕

 


【18】

 
闇、闇、闇、其処に在るのは闇だけだった。そんな中でハクは
目を覚ました。
(何処なんだ、ここは・・・?)ハクは考えた。
「お前の心の中だよ」頭上から声が降る。
それはひらりとハクの前に降り立った。
「兄上・・・千尋は何処だ?」
「相変わらず可愛げのないガキだなぁ」
「兄上、千尋は・・・」
「そうだなぁ・・お前がひねくれたのはきっとあの時・・
無理やり奴の前につきだしてからかなぁ・・・」
ハクの質問を完璧シカトして楓はぶつぶつと何やら呟いている。
それより奴とは一体・・・?そしてハクに何をした・・・?
楓・・・(汗)
「まっ、気にすんナ!琥珀!」語尾にハートマークすらつく勢いである。
「・・・・・キモチワル・・・・・」ぼそりとハクは呟いた。
その通りである。これを気持ち悪いと言わずになんと言う(酷)。

・・・・・・・・・―――――――――
その場に沈黙が漂う。

 


【19】

 
 
 


【20】

 
 
 


【考 察】

 
 
 
   

 


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